渡し碑コレクション
六郷の渡し  [ろくごうのわたし] 


場所
東京都大田区仲六郷4丁目
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旧東海道の渡し場跡。
京浜急行の六郷土手駅と 第一京浜国道の間。北野天神社(通称“止め天神” の前に 大田区が設置した 碑がある。

これとは別に, 北野天神社の境内の隅に 1.2mほどの古い木柱が建っていて, それに「六郷の渡し」「日本橋へ四里半」と書かれている。 (神社が建てたものか?)

八代将軍吉宗公の乗馬が暴走して あわやという時に, 将軍の“落馬を止めた” 北野天神の御加護にあやかって “落馬止め天神”として有名になった。
しかし「落馬」という言葉を嫌い, 単に“止め天神”と呼ばれるようになった。
その後, 人の身に降りかかる悪いことをすべて止めてくれる神様として信仰され, 現在では 受験生が志望校を落ちるのを「止める」ために, あるいは 選挙立候補者などが 訪れるという。

撮影日
2002年6月
碑文
大田区文化財   六郷の渡し跡

 「六郷の渡し」は, 旧東海道における八幡塚村と 川崎宿間の渡しで, 江戸の玄関口の渡し場として, 交通上極めて重要であった。
 架橋の記録は 永禄年間(1558〜69) 慶長年間(1596〜1614)がある。 その後 貞享5年(1688)洪水により流失してからは, 橋をかけず 渡船によって交通が行われた。
 渡しのようすは 広重の錦絵や地誌叢書類によって知ることができる。
 明治7年(1874)以降, 地元八幡塚村篤志家 鈴木佐内によって, 木橋がかけられ 有料で通行させていたが, 数次の流失にあった。 現在の橋は 昭和59年(1984)に架橋されたものである。
     昭和50年3月19日指定   大田区教育委員会

六郷の渡し跡 六郷の渡し跡

六郷の渡し跡 止め天神
「六郷の渡」「日本橋へ四里半」
“止め天神” (北野天神)