西武・池袋線の桜台駅から 南に約200メートル。
豊玉第二小学校の裏手に“中新井公園”がある。
公園の南寄りにあるのが, 6枚のタイルを石に貼り付けた 発祥碑(写真)。
この公園は 「練馬区における最初の公園」であるが, 日本の公園の歴史は
明治初年に遡る。
1873(明治6年)の“太政官布達”により「人口の多い都市の 古来からの景勝地・旧跡など
人が多く集まる場所を『永く万人偕楽の地』として“公園”とするので,
各府県は適地を選び 大蔵省に提出すること」という通達がでた。これが「公園」という
言葉が使用された最初であり, 日本における公園制度の発祥である。
この通達によって この年に造られた公園は 全国で25ヵ所あった。
東京では 上野公園(寛永寺), 芝公園(増上寺), 浅草公園(浅草寺),
深川公園(富岡八幡宮), 飛鳥山 の5ヵ所。その他 水戸の偕楽園, 大阪の住吉公園,
広島県の厳島公園 などがある。
しかし, 太政官布達の出る前 1870(明治3)年には, 横浜市に 既に 山手公園が出来ていた。
横浜に居留していた外国人の手によって造られた わが国最初の洋式公園である。
ここは 外国人専用の公園で 最初日本人は入れなかったが, 関東大震災の後 1929(昭和4)年になって
公園の一部が日本人に開放された。