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【五色不動】へのコメント       [2000.7.3]


『五色不動』にたくさんコメントをいただきました。 その一部をご紹介します。


【 Yさんから 】

  いつも楽しく拝見させていただいています.

  内容そのものが面白いのはもちろんですが,「目黒」,「目白」の次に,意外な
  「目赤」が出てくる面白さ,毎回,そういったところに惹きつけられています.

【 Oさんから 】

  中々ユニークなポイント。
  目黒不動しか知りませんでした。私の親戚が住んでいたこともあるのですが。
  目赤,目黄,目青なんて, それこそ これだけ物的証拠がなければ信じないですね, 存在を。

【 Iさんから 】

  何時も思うのですが、あのような取材に懸ける情熱と着眼点の素晴らしさに驚いています。
  木目細かな情報の収集能力は、抜群ですね。

【 Oさんから 】

  五色不動とは驚きました。各方角に不動を置くのは魔物が四方から侵入しないように、
  睨みをきかせるための方策ですかね。もっともそれなら八方にも必要ですかね。
  面白い話題でした。

【 Nさんから 】

  五色不動、初めて知りました。
  面白いものですね。

  そういえば、宮下文書だか九鬼文書だが忘れましたが古代史に五色人というのがありましたね。
  確か色も同じだったような気がします。
宮下文書・九鬼文書とは, 面白いものが登場しました (^-^)
古事記や日本書紀よりずっと古い 日本の歴史に関する文書類を「古史古伝」と 呼ぶのだそうで, 宮下文書・九鬼文書・竹内文書・・・ など いくつかの古文書が 残されているそうです。
内容は 神武天皇より数百年前からの日本の歴史を記述しており, 漢字が中国から渡来する前の「神代文字」で書かれている ... 私の知識はその程度ですが, 「竹内文書」に『世界には 赤人・青人・黄人・白人・黒人の 五つの人種(五色人)がいる。日本人は 五色人の上に立つ"黄金人"』と書かれている と言われます。

これらの文書については 江戸時代から賛否両論があったようで, 新井白石などは肯定する立場をとっていたとか。 明治時代以降は, 天皇制に基づく日本史の大系を根本から崩す可能性のある これらを排斥してきたようです。 現代においても, 内容的にかなり無理な内容がある(あるいは「出来すぎている」)ため, 後世の「作り物」とする人が多いようです。


【 Hさんから 】

   私も「目黒」と「目白」の間にはなんらかの関係があるのかなと思ってはいまし
  た。しかし「目黒のさんま」と「めじろ(鳥名)」ぐらいのまずしい発想ではそれ
  以上のことは考えつきませんでした。
   ところが「目黒」「目白」だけではなく、「目青」「目赤」「目黄」まであると
  はびっくりです。

   五行に関する色ということですが、我々が知っているのは(不動としてではなく
  地名として知っている)、この内の黒と白だけ。黒と白では、青や赤や黄があると
  は連想しにくいですね。
   しかし、いつもながら感心させていただくとともに不思議に思っているのですが、
  このような情報はどうやってキャッチされるのですか。

   ところで関係があるのかどうかわかりませんが、相撲の赤房・青房・白房・黒房
  も五行に関係するのでしょうね。「黄房」はないが、これは土俵の土の黄で5つ揃
  います。それとも力士(黄色人種)の肌の黄かな。

   もうひとつですが、なんで「目」と色を組み合わせたのでしょうね。気持ちが悪
  い組み合わせのような気がします。「顔」や「髪の毛」との組み合わせのほうがま
  しなような気がしますが。

【 Oさんから 】

  五色不動、有り難うございます。御健筆、御健脚が続いている模様で、今後も期待
  出来そうと、密かに思っています。

  東京の生活が長くなった為、無論 "目黒" "目白" の駅名、"目黒不動"は知っていま
  したが、“目白不動”とか、「江戸五色不動」などの名称は知りませんでした。
  このミステリ小説を読めば、目赤・目青はフィクション、と思い読み飛ばすのが普通
  でしょうね。
  然し、近年のミステリ小説は、結構、実地踏査を踏まえている模様であり、「え〜?
  まさか!! 冗談じゃないの? 」というものもあり、「五色不動」の切り口で調査して
  見るのも面白いと思いました。

  ところで、何故、青・白・赤・黒・黄の五色なんでしょうか。密教も仏教一派であり、
  その最も貴い色の紫が何故、五色の参加資格足り得ないのか、ちょっと違和感を感じ
  ました。

大相撲の土俵の上に垂れている大きな房も やはり起源は同じようで, となっています。ちなみに 残りの黄色は中央の土俵を表わすそうです。
中国では 中央を表わす黄色は皇帝しか使えず, 北京の紫禁城の屋根瓦にも 皇帝の住いとして 黄色が使われているそうです。
しかし 五行の思想や政治体制などを中国から輸入した日本では, 何故か 黄色は貴重な色として受け継がれず 紫色が貴い色とされてしまいました。
平安時代以降 最も位の高い人, つまり 天皇や最高位の僧侶だけが身に付ける ことができた色が 紫です。 紫色は 紫草(むらさき)の根から得られる染料で染められたようですが, これが入手難でたいへん高価だったことが, 特別の色として扱われた理由の 一つのようです。

【 Iさんから 】

  五色不動とは初めて聞きました。「目黒」はテレビの時代劇などで時々耳にしますが、
  五色もあったのですね。

  目赤不動尊の「狛犬」は、多分、明治初期の「廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)」
  を逃れるため、一時期、神社にカモフラージュした為では無いでしょうか。

  「五色不動」をみて、早速、広辞苑を引いてみたところ、「五色」はなく、
  「三不動」として以下の解説がありました。

    ・ 大津三井寺の黄不動と 高野山明王院の赤不動と 京都青蓮院(シヨウレンイン)
     の青不動の総称。
      いずれも不動の画像として図像上・表現上に特色をもつ。
    ・ 目黒不動と目白不動と目赤不動の総称。いずれも江戸の名所。

  目黄、目青は出ていませんでした。
廃仏毀釈を逃れるために 狛犬を置いたという説は面白いですね。 なるほど と思います。
私は 逆に, 神仏習合のため 寺と神社が一緒になっていた時代が長く, 維新後に神仏分離をさせられた時に 分離しきれなかったものが残ったのかと 思っていました。

【 Oさんから 】

  はまだより「五色不動」、大変面白く拝見しました。いつもながら、着眼点のよさ
  と、興味を持ったらとことん付き合う姿勢には敬服します。

  私には「密教」、「大日如来」、「不動明王」などについての知識は殆どないに等し
  いので、勉強がてら「平凡社世界大百科事典」のデータ・ベースを開いてみました。
  密教の教主はお釈迦様ではなく大日如来であること、日本へは空海と最澄によっても
  たらされたこと。また、不動明王は大日如来の使者であり、もともとインド教のシバ
  神の異名であること、などなど。

  面白いのは、不動明王の像として、黄色の肉身をもつ「黄不動」(滋賀園城寺の立
  像)、赤色の肉身をもつ「赤不動」(和歌山高野山明王院の半か像)、青色の肉身を
  もつ「青不動」(京都青蓮院の座像)が特に著名である、との記載があることです。

  おそらく、不動尊信仰が江戸にもたらされた時、肌の色ではなく目玉の色で五色の不
  動明王の像が実際に造られたというのがもっともらしいですね。
広辞苑や百科事典などが パソコン上で気軽に利用できるようになって, 大変便利になりましたね。
ちょっとした言葉の意味や 背景を知るのに, 苦労して情報を探しまわる必要がなくなりました。 インターネット上での検索も併用すれば たいていの探し物は間に合います。 ただし こうやって得られる情報は 表面的な浅い情報ばかりで, 深く調べたい時には向かないですが。

"三不動"のことは知りませんでした。赤・青・黄 の色をした不動尊というのは, 実際に自分の目で見たら 多分 薄気味悪いものだと思いますが, 目の色が五色 という程度なら, 珍しさはあっても それ程違和感はないの かもしれません。 (五色不動は 必ずしも目の色が本当に五色ではないようですが。)


【 Yさんから 】

   それにしても目黒,目白の他に目青,目赤,目黄があるとは思ってもみませんでした。

   「以前 あるミステリ小説・・・・」と書かれていたのに興味を持ち,早速調べてみたら
  中井英夫「虚無への供物」かな?というところまで辿り着きました。違っているかも知れませんが。

    もうご存知かと思いますが 下記のURLにも結構,詳しい「五色」不動の話が載っています。

  http://www.hirax.net/dekirukana/5color/index1.html

    世の中,小川さんと同じように目のつけどころが違う方がおられるようです。
正直に言いますと, 以前読んだミステリが何であったか 全然覚えていません。
中井英夫「虚無への供物」と言われても, そうだったような気もするし そうでなかったかもしれない, という 非常にいい加減な記憶です。 ストーリーもほとんど記憶になく, 五色不動のことだけが 大変強烈な 印象としてのこっていました(^^;


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